もしも・・の準備 ~自筆証書遺言書保管制度 手続き編~

自筆証書遺言書保管制度は、大切な手続きになります。
お手続きの流れなども随時変わっていく可能性がありますので、
皆さまがお手続きをしようかな、と考えるきっかけの一つ、ぴーたんの経験談として楽しんでください。

大きな流れは以下の通りです。
 ①遺言書を作成する
 ②必要書類を揃える
 ③法務局に予約をする(予約の枠が意外と埋まりやすい(1ヶ月前から可能))
 ④法務局へ手続きに行く

①遺言書作成について、公正証書作成ほどは、大変ではありませんが、それなりに手間はかかります。
特に、遺言書を作成するのであれば、法律的に有効なものになっているかどうか確認しておく必要性があります。
ここが特に重要ですよね。

②の必要書類について、
(1)自筆の遺言書
(2)遺言書の保管申請書
 あらかじめ作成して持参。(法務省HPからダウンロード(https://www.moj.go.jp/MINJI/06.html))
(3)住民票(★★本籍と筆頭者の記載があるもの★★)
(4)官公署が発行した顔写真付きの本人確認書類(有効期限がある場合は、有効期限内のもの)
 マイナンバーカード、運転免許証、運転経歴証明書、パスポートなど
(5)手数料(申請1件につき3,900円)
(6)遺言書に押した印鑑
 遺言書の訂正等で必要になることがあります。

補足
(7)相続人の身分証明書の写真かコピー
法務局で指摘されることはありませんが、遺言書作成時の相続人住所を記入するときに必要です。
相続人の間違いない住所記入が必須となります。
配偶者でない場合など、きちんと事情を説明して、もらっておくのが間違いありません。
公証人役場での手続き時は必ず必要な書類になります。
そのくらい相続人の住所が間違いないことが大事なことがわかりますね。

③法務局への予約について
予約を取ったあと、確認のために、ぴーたんは何度か電話をしました。
手続きについて疑問に思ったことや、必要書類のことを聞きました。何度も足を運ばず、一度の訪問で手続きが済ませられるようにするためです。
とても丁寧で、親切に教えてもらいました。
法務局は管轄があります。書類不備がなくても出向いた先の法務局は管轄でなかった、みたいなことが起こるかもしれません。
不安なことは、電話をして聞いてみましょう。

④法務局へ手続きに行く
訪問当日、法務局なんて行くことないので・・
まあ建物も大きいし、なにがなんだか・・
でも大丈夫!受付に聞けばすぐ教えてくれました。今ってどこの公的施設も非常に親切ですよね~。

そして、えーっと手数料のために、まず窓口で印紙を買って、、
このご時世になぜに印紙なの?普通に払うだけじゃだめ?手間ってほどではないけど、面倒ですよね。
そして窓口で必要書類を提出、窓口担当者が必要要件を確認。
はい、終了。

ぴーたんは不備書類などもなかったので、窓口での手続きは、すんなり完了しました。
そして後日送られてきたのが、この「保管証」

自筆遺言書の保管証
自筆遺言書の保管証

必要書類を忘れなく持参すれば、本当にスムーズにお手続きができる制度になっているなぁ、って思いました。

<注意点>
法務局での自筆証書遺言書保管制度では、遺言書の内容(法的効力や記載の正しさ)は確認してくれません。
ただ「遺言書」と記載した書類を預かってくれる、そして、本人に万一のことが起こった場合、遺言書を預かっているよ、と、あらかじめ設定した人に通知がいく、
そのようなサービスに過ぎません。

法務局はあくまで『書類を安全に預かる場所』。中身の正しさまで保証してくれるわけではないので、内容については自分でしっかり勉強するか、不安な場合は専門家(弁護士や行政書士、司法書士)に一度チェックしてもらうのが安心です。

法務局で確認してくれること(形式的審査):
・正しい用紙のサイズ
・余白があるか
・ページ数などの記載ルール
・氏名・生年月日・住所
・署名や押印

など、「書類として不備なく保管できる状態か」という点だけです。

法務局で確認してくれないこと(実質的審査):
・遺言の内容に法的効力があるか
・記載された資産の分配方法が曖昧さ
・遺留分の侵害
・後々、家族間で争いにならないような書き方か

これらは一切チェックされません。

「公正証書遺言」と「法務局保管」の決定的な違いはここにあります。
・公正証書遺言(公証人役場)
プロである公証人が内容を確認するため、法的な不備や曖昧さが排除され、もっとも信頼性が高い。

・自筆証書遺言(法務局保管)
内容は本人の責任で作成するため、内容に不備があってもそのまま保管される。後で無効になったり、解釈を巡って揉めたりするリスクがある。

意志を示したのはよかったけど、法的な効力は生じない、なんてもったいないですよね。
どのくらいの資産があるか、家族構成や関係性などの複雑さ、それらにもよって、どれだけ、きちんとしたものにするか、ということを確認する必要があります。

いくら自筆遺言書保管制度が、手軽だからといっても、「遺言書」は故人の遺志を指し、お金に纏わることを示す大切な書類なので、手紙のように書き示すだけでは認められない。
その重要性は、忘れないでいてほしいです。

せっかく遺言書を残してくれたのに、まったく意味をなさなかった、なんて、遺言書がなかった場合より、こじれる可能性すらあります。
そのため、この重要な注意点については、きちんと確認してお手続きすることをお勧めします。

~やっぱり手続きが難しそうでなにからやっていいかわからないって人へ~
まずはプロに相談。
弁護士は高いので、行政書士、司法書士へ一度問い合わせをして見積もりを取ってみましょう。
不動産など登記が必要な財産が多い場合は司法書士、比較的シンプルな内容で予算を抑えたい場合は行政書士が適しているかと思います。
見積もりを聞いてみて、断るもよし、せっかくだから、やってしまおう!でもよし。

なにするにしても、公正証書でなかったとしても、確かにお金はかかります。
大切な人と過ごす時間、プレゼントにもお金はかかりますよね。
愛のかたちを残す、そんなプレゼントも素敵だと思います。

☆彡参考URL
自筆遺言制度(法務省)
とても詳しくわかりやすい説明のページです。

法務局前のmomo
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